赤い日記帳

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...... 2021年10月29日 の日記 ......
■ 「金曜ロードショー」プロデューサーが「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」2週連続放送に込めた思い   [ NO. 2021102907-1 ]

 

「金曜ロードショー」プロデューサーが「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」2週連続放送に込めた思い

 

日本テレビ系「金曜ロードショー」では、10月29日に「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」テレビシリーズの特別編集版、11月5日に「ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝 -永遠と自動手記人形-」が放送される。日本テレビで放送実績のないアニメシリーズを再編集し、「金曜ロードショー」でオンエアするのは今回が初。そこにはどんな思いが込められているのか、番組プロデューサーの北條伸樹に話を聞いた。

また北條は「『金ローはジブリやルパンばかり』という声はよく聞きます」と正直に語る。真摯に現状と向き合うプロデューサーが思い描く、「金曜ロードショー」の未来とは。

 

きっかけは「映画『聲の形』」
──まずは「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」を2週連続で放送することになった経緯を教えてください。

2020年の7月に「映画『聲の形』」を放送しました。この映画が素晴らしかったので、京都アニメーションさんの別の作品もかけたいと思っていたんです。最初に「ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝 -永遠と自動手記人形-」のお話を(販売窓口となっている)ABCアニメーションさんからいただいたのですが、「外伝」はテレビシリーズを観ていただいてからのほうがより一層楽しめる。なのでABCアニメーションさんや京都アニメーションさんと相談のうえ、監督・石立太一さん完全監修のテレビシリーズ特別編集版を制作し、2週連続で放送することにしました。

──番組の公式サイトには東野幸治さん、工藤阿須加さん、ROLANDさんの推薦コメントが掲載されていて、「3分でわかる『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』」という動画も放送のために制作されていますよね。日本テレビで放送実績のないアニメシリーズを再編集し、「金曜ロードショー」でオンエアするのは今回が初とのことで、並々ならぬ気合いを感じます。

 

 

最初に観たとき本当にいい作品だと思い、多くの方に観ていただきたいと感じました。「ジブリ」作品のように何回も観たくなりますし、不朽の名作になるのではないかなと。「3分でわかる『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』」を制作するために作品は繰り返し観たんですが、何度観ても同じシーンでうるっと来るんです。

──多くの人の心を揺さぶる作品ですよね。

はい。この前(石立)監督にお話を聞いたのですが、キャラクターを丁寧に、そして緻密に作り上げられたのだなと思いました。作画・脚本・演出もすべて美しいですし、心を込めて作った作品であることが伝わってくるんですよね。本当にすごいアニメだと思います。

 

──前回の取材時(参照:「金曜ロードSHOW!」×「午後のロードショー」局またぎプロデューサー対談)、配信サービスが観たい映画を能動的に選ぶメディアだとしたら、テレビは面白い作品との出会いを提供する場だとおっしゃっていました。「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」は、それにぴったりなアニメだと感じます。

まさにその考えで、多くの方に「こんなに素晴らしい作品があったのか」と思っていただけたらうれしいです。

「外伝」のエンドロールはどうなる?
──2週連続放送が発表されたとき、Twitterで多くの方が「素晴らしい作品だから絶対に観て!」と薦めているのが印象的でした。

「映画『聲の形』」のときもそうでした。ファンの方々が「観たほうがいい」と投稿していたのが記憶に残っています。番組がわざとらしくバズらせようとしてもうまくいかないと思いますし、素晴らしい作品の場合、愛のある方々が自発的に薦めてくれるんですよね。

──その一方で、「外伝」のエンドロールがどうなるか心配している声も見かけました。本編はノーカットとのことですが、エンドロールがどうなるかは発表されていないので、気になっている方は多いと思います。

劇場版で名前がクレジットされていた方は全員紹介したいと思っていましたので、エンドロールはカットしない形で考えています。ただどうしても尺の都合はあるので、劇場版とまったく同じではなく、テレビ版として再構成しました。京都アニメーションさんにも監修していただき、主題歌「エイミー」もそのまま使用するのですが、フルで使えるかと言うと……申し訳ない部分もあるのですが、なるべくファンの方を裏切らない形で流せたらと考えています。

 

「ジブリ」に頼りすぎない
──「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」を観た方の多くが絶賛していると思うのですが、知名度は「金曜ロードショー」でよく放送されている「ジブリ」「ルパン」「コナン」よりも低いです。地上波での放送実現までに障壁はなかったですか?

会社として許可が下りないと放送できないので、もちろんOKはいただいています。初めての試みだからこそ、必ず結果を出したいと思っていて、今年一番力を入れている作品かもしれません。あとは正直、「金ローはジブリやルパンばかり」という声はよく聞きますし、そういうイメージを実際の取り組みをもって払拭していかなければいけないと思います。

──では、そういった人気作の放送回数は減らしていく方針でしょうか?

引き続き放送はしていきますし、ずっと大事にしていきますが、あまりにも回数が多く、放送のインターバルが短いと作品がすり減ってしまうと思うんです。スタジオジブリの鈴木(敏夫)さんも、ある作品を放送し視聴率があまり高くなかった際に「ちょっと間隔を空けたほうがいいんじゃないかな」とおっしゃっていて。私も同じ考えなので、頼りたくなってはしまいますが、ときには肩を休めるように大切にかけていきたいと考えています。

──なるほど。2000年以降の「金曜ロードショー」での放送回数を調査したのですが、「ジブリ」は1年に10作品オンエアしていたときがあるなど、確かに多かったです。ただ「ルパン」はさほど多くないのが驚きで、ほとんどの年が1〜3回でした。

インパクトのある作品なので、実際よりも多く感じるのかなと思います。2000年以降、「ルパン」を1度も放送しなかった年はなく皆勤賞なので、「毎年放送している」=「ルパンばかり」と結び付くのかもしれません。

──そんな中、「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」は新たな風を吹き込みそうですね。

そうなったらうれしいです。「金曜ロードショー」っぽくはないかもしれませんが、それは褒め言葉だと捉えています。

劇場公開にこだわらない作品選び
──「金曜ロードショー」は「家にいる方が子供と一緒に観られるファミリー向けの作品」を重視していますが、2019年11月の「IT/イット “それ”が見えたら、終わり。」のように、ときには攻めた映画をオンエアしています。2021年1月放送の「パラサイト 半地下の家族」もこれに当てはまりますね。

はい。衝撃的なシーンもあるので、放送前に「大丈夫なの?」と心配する声はありました。テロップで注意喚起はしつつも、多少は苦情が来るかもしれないと想定していたんですが、実際は大きなクレームはありませんでした。ただ視聴率は特別高かったわけではなく、やはり普段の視聴層にぴったりはまる作品ではないこと、子供と一緒に見づらいことなどが影響したのかなと。アカデミー賞で4冠を達成した作品ですし、脚本、キャラクター造形、カメラアングル、カット割りなどすべてがハイレベルであることは間違いないので、放送した意義はあったと思います。

──「パラサイト 半地下の家族」の放送はいつから計画していたんですか?

年明けにインパクトのある作品を放送したいと考えていて、2020年2月にアカデミー賞の結果が発表されたあと動き始めました。ただ正直に申しますと、その頃は新型コロナウイルスがここまで猛威を振るうとは思っておらず、今考えると年明け1発目はもう少し明るい映画がよかったのかなと(笑)。

──(笑)。今後も、たまには攻めた作品を放送したい気持ちがありますか?

やっていきたいです。「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」の話に戻ると、劇場公開している作品にこだわる必要もないと考えています。アニメシリーズを編集して流すのも1つの選択肢ですし、特定のかいわいで盛り上がっている作品も取り上げていきたい。劇場公開していない作品にも、自信を持ってお薦めできるものはたくさんあると思うんです。

 

──今後、放送作品の幅が広がっていく可能性があるということですね。オリジナルアニメの制作も考えていると小耳に挟みました。

作りたいんですが、なかなか進んでおらずでして……でも今後チャレンジしたいと思っています。あとは「パラサイト 半地下の家族」で神木隆之介さんに参加していただいたように、吹替にも力は入れていきたいです。「古い洋画のキャラクターの声をあの人が演じたらどうなるんだろう?」と妄想することもあるので(笑)。考えが凝り固まらないようにたくさんチャレンジして、多様な作品を放送していきたいと思います。

北條伸樹
「金曜ロードショー」プロデューサー。好きな映画監督はスティーヴン・スピルバーグと「リメンバー・ミー」のリー・アンクリッチ、好きな俳優はジュード・ロウ。2021年一番のお気に入り映画は「クルエラ」。

 

 

 

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